ThinkDesign と Ansys の統合ワークフロー

2024 のリリースにて、ThinkDesign は Ansys Workbench との連携機能により、エンジニアリングおよび解析のワークフロー機能を提供します。

3D CAD 設計のテクノロジーは、CAD アプリケーションで生成された仮想モデルの実際の動作挙動を分析およびプレビューできる製品シミュレーションの新しい拡張機能など、多くの利点をもたらしました。

ThinkDesign が提供する形状評価のためのツールには、一連の解析コマンドが含まれており、ユーザーは体積、重量、面積、曲率半径、慣性モーメント、モーションシミュレーションに関する情報を迅速に得ることができます。しかし、特定の環境下で部品がどのように動作するか、または特定の荷重下での材料の挙動をシミュレーションする詳細を含める必要がある場合、CAD システムだけでは十分ではありません。 そのためには必要な条件でシミュレーションを実行できる「FEM ソルバー」(有限要素法ソルバー)を用いた CAE 技術を使用する必要があります。

シミュレーションは、構造解析評価、熱流体力学解析、耐久性解析など、特定の環境条件下での製品を考慮した方法で実行することができます。 近年の CAE 技術の進化と簡素化のおかげで、製品開発中にシミュレーション解析にアクセスし、設計の選択を予測および検証する必要がある設計者の数が増加しています。

ThinkDesign から Ansys へ

もちろん、特定の設計およびシミュレーション技術が利用できることは大きな利点です。一つのアプリケーションで特化した高レベルの機能を提供できるため、ユーザーは専門分野を最適化し、目的に最も適したツールを自由に選択することができます。典型的なワークフローでは、モデルは CAD から CAE プログラムにエクスポートされ、そこでシミュレーション処理が行われます。 FEM 解析で得られた結果に基づいて、CAD モデルに必要な修正や最適化を繰り返し行うことができます。この目的のために、ThinkDesign のユーザーは、Ansys プラグインによって提供されるシミュレーション環境を利用できるようになります。このプラグインは、CAD と CAE 間の相互作用を大幅に合理化し、このようなインテグレーションの利点を活用します。

Ansys Workbench は、製品シミュレーションに特化し、市場で最も人気のある包括的なシミュレーション環境の一つです。幅広い解析タイプを提供し、さまざまなシミュレーションのニーズに対応するために、専用のユーザーインターフェースコマンドを提供します。

バージョン 2024 から、ThinkDesign は Ansys Workbench との連携機能を提供し、追加のモジュールを購入することなく、すべての ThinkDesign ユーザーがこれを利用できます。唯一の前提条件は、ThinkDesign と Ansys の両方が同じ PC にインストールされている必要があることです。

このインテグレーションのメリットを実例で検証するために、構造解析の簡単なワークフローをシミュレーションすることができます。 ThinkDesign でモデルを構築した後、「Start Page」ボタンをクリックして Ansys Workbench のシミュレーション環境を起動します。

「Geometry」セクションで選択したプロジェクトのタイプに応じて、ThinkDesign の現在のセッションで開かれているすべてのモデルにユーザーがアクセスできるようになり、ユーザーはモデルを現在のプロジェクトにリンクできます。シミュレーション環境は ThinkDesign のジオメトリに直接アクセスできるため、ファイルをエクスポートする必要はありません。

ソリッド形状、アセンブリ、サーフェスモデル・スキン、およびパラメトリックモデルの変数を CAD モデルからインポートすることができます。インテグレーションのインターフェースパラメーターは、プロジェクトのプロパティで定義できます。

プロジェクトのセットアップ段階では、Ansys Mechanical のシミュレーション環境を起動すると、モデル形状が自動的にロードされ、シミュレーション環境で使用できるようになります。

ThinkDesign と Ansys 間のインターフェース段階では、シミュレーション環境でアセンブリの詳細を簡単に認識できるように、さまざまなコンポーネントが識別され、CAD 環境でのモデル作成時に割り当てられた名前が継承されます。さらに。モデルがロードされると、接触しているすべての部品に「bonded」タイプの接触が自動的に割り当てられます。 その後のステップには、拘束条件と荷重条件を定義し、実行するプロット解析のタイプを選択し、そして最後に結果を表示することが含まれます。

得られた解の詳細な評価はさておき、選択が終了すると、ユーザーはさまざまなツールを使って直接形状に介入し、修正することができます。

モデルは ThinkDesign で利用できるため、ユーザーはシミュレーション環境に保存することなく、CAD 環境内でモデルを直接修正することができます。シミュレーション環境の「Update Geometry」機能により、ユーザーは CAD モデル上で直接新しい解を計算することができます。望む結果が得られたら、モデルをThinkDesign 内に保存して検証することができます。

さらに、パラメトリックモデルの場合、望ましい解が得られるまで計算を繰り返すことで、シミュレーション環境で任意のパラメータを制御できます。モデルの変更は、定義された変数に基づいて行われます。

旧バージョンの製品に比べ、インテグレーション機能が強化され、モデルに割り当てられた「Name of the Material」とシミュレーション環境で使用される「Name of the Material」の対応も可能になりました。 ThinkDesign 2024 は Ansys の最新バージョンとインテグレーションされており、今後もこの互換性を維持していきます。

バーチャルプロトタイプ上でのシミュレーションスタディは、テストコストを大幅に削減でき、物理的なプロトタイプの必要性を低減、または排除することもできます。これらのシミュレーションツールは、使いやすく、製品開発プロセスにシームレスに統合されるだけでなく、設計者が設計コンセプトの初期段階から機能面をより意識することにも役立ちます。

Ansys とのインテグレーションに関する詳細情報が必要ですか?

Contact us